植物環境工学
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総説
植物工場技術の研究・開発および実証・展示・研修拠点
(5)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所つくば研究拠点
中野 明正東出 忠桐安場 健一郎大森 弘美金子 壮鈴木 克己
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2012 年 24 巻 4 号 p. 219-223

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抄録
農研機構植物工場つくば実証拠点の技術開発の特徴は3つの主要ターゲットにある.(1)養液栽培に適した品種の評価:トマト,キュウリ,パプリカの養液栽培における多収性の検証,(2)低炭素型の高度環境制御システムの開発:次世代型のユビキタス環境制御システム(UECS)を全面的に導入し統合環境制御の効果を実証,(3)作業環境の快適・自動化と高度情報利用:作業者の快適性の確保や自動搬送システム等による作業の合理化を追求し,作物情報,作業者情報の利用技術を開発.
これらを開発ターゲットとして,具体的には4つのコンソーシアムが運営されている.養液栽培適応品種によるトマト中長期栽培(コンソーシアム1)および,極早生品種を利用したトマト低段密植周年多回転栽培(コンソーシアム2)は,タキイ種苗(株)をリーダー機関として運営されている.パプリカの多収・減農薬生産(コンソーシアム3),キュウリ多回転栽培における環境に優しい低コスト多収生産(コンソーシアム4)は,カネコ種苗(株)をリーダー機関として運営されている.これらのターゲットと実施体制により,植物工場を含めた日本のグリンハウスイノベーションに取り組んでいる.
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© 2012 日本生物環境工学会
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