【対象と方法】
2005年5月~2018年7月に当科にて経験した原発性小腸癌16例23病変の臨床病理学的特徴と予後を検討した。
【結果】
男性11例,女性5例,平均年齢58.1歳であった。他臓器重複癌6例を認めた。主訴は,腸閉塞9例,OGIB6例,他疾患の検査で偶発的に発見2例であった。初診時の平均血中Hb値は11.2mg/dl,CEA値は4例で高値(>5.0ng/mL)であった。診断のきっかけとなった検査は,腹部CT10例,カプセル内視鏡2例,体外式超音波検査2例,ダブルバルーン内視鏡(DBE)1例,PET-CT 1例であった。単発13例,同時性多発2例,同時性/異時性多発1例であった。局在は,空腸18病変,回腸5病変,平均腫瘍径は33mm,全周性病変は7病変に認めた。肉眼型は,0型3病変,1型3病変,2 型14病変,3型2病変,5型1病変であった。DBEにて18病変は病変まで到達可能であり,うち14病変は生検にて癌と確定診断した。治療法は,外科手術18病変,化学療法19病変,内視鏡治療3病変であった(重複あり)。主組織型は,tub1 6病変,tub2 11病変,pap 2病変,por1 2病変,sig 1病変,muc 1病変で,深達度はTis 3病変,SS 9病変,SE以深11病変であった。リンパ節転移を11例,遠隔転移を8例に認めた。病期は,ll期4例,llla期1例,lllb期3例,IV期8例であった。予後は,生存5例,原癌死11例であった(平均観察期間39.3ヶ月)。
【結語】
原発性小腸癌の診断にDBEは有用であったが,ほとんどが進行癌で発見され予後不良であった。