食品衛生学雑誌
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調査・資料
はちみつ中における殺ダニ剤の残留実態調査
大場 由実 中島 崇行神田 真軌林 洋永野 智恵子吉川 聡一松島 陽子小池 裕林 もも香大塚 健治笹本 剛生
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2022 年 63 巻 2 号 p. 92-96

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抄録

筆者らが開発したLC-MS/MSによるはちみつ中殺ダニ剤一斉分析法を用いて,2015年4月から2021年3月までに都内に流通していたはちみつについて,残留実態調査を実施した.127検体中,85検体からアミトラズが1.1~34.1 µg/kgの範囲で検出され,3検体からプロパルギットが2.4~3.8 µg/kgの範囲で検出された.いずれの検出事例も食品衛生法における残留基準値または一律基準値未満であった.6年間にわたる本調査の検出結果を解析したところ,アミトラズは毎年高い検出率で推移している.しかし,検出濃度は基準値を上回ることなく変動も小さかったことから,養蜂の現場で適正に使用されていることが示唆された.一方で,プロパルギットは2020年の国産はちみつから初めて定量下限値を超えて検出されており,新しい薬剤として養蜂分野で使用されている可能性が考えられた.

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© 2022 公益社団法人 日本食品衛生学会
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