食品衛生学雑誌
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食品およびプラスチック製品中のポリ臭化ビフェニルの分析について
渡辺 重信貫山 道子高木 芙美子飯田 勝彦貝瀬 利一井上 茂福井 昭三
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1977 年 18 巻 3 号 p. 225-230_1

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抄録
1974年, アメリカにおいてポリ臭化ビフェニル (PBBs) による汚染が報告され, この原因はプラスチック製品の耐熱性を高めるために用いられているPBBsが誤って飼料に混入されたためと判明した. そこで我が国におけるPBBsによる食品の汚染状況および食品の容器を含めたプラスチック製品における使用状態を調査した.
試験方法について検討した結果, ポリ塩化ビフェニルと同様の方法で行うことができた. さらにPBBsは紫外線の照射で容易に分解するため, 他の有機ハロゲン化合物と区別して確認できることが分かった. 酪農製品および魚などの食品, プラスチック製品について試験した結果, PBBsは検出されず, 現在これによる汚染はないと考えられる.
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© 社団法人 日本食品衛生学会
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