食品衛生学雑誌
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ポーラログラフによるかん詰野菜ジュース中の鉛定量法に関する共同研究
大和 一宇茂木 義資渡辺 浩幸大内 一三堀尾 嘉友豊田 弘子吉本 周村田 徹増田 俊介山本 正俊平野 孝三郎森 光國鈴木 健次郎宮永 紀子大橋 昭範土橋 徹夫小谷 忠男島田 智子
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1979 年 20 巻 5 号 p. 307-316

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抄録

ジュースかん詰中の微量鉛のポーラログラフによる定量法について, 野菜ジュースを試料として共同研究によって検討した. 試料を450°で乾式灰化して得られた灰分を塩酸に溶解後, クエン酸塩緩衝液でpH 6.4~6.6に調節し, キレート樹脂処理を行うことにより, 鉛の測定に影響する共存スズを完全に除去することができた. この溶液について, 過塩素酸系支持電解質溶液を用いる交流ポーラログラフ法によって信頼性の高い鉛測定値が得られた. 本法による鉛定量値の変動係数は, 8~11%であった. これに対し直接法では, スズ10ppm以上の存在により, 誤差が大きくなり適当でない.

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© 社団法人 日本食品衛生学会
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