1982 年 23 巻 4 号 p. 325-330_1
改良4-アミノアンチピリン比色法で微量の過酸化水素を測定する場合, 過酸化脂質を含む脂肪性食品などでは過酸化水素測定値が高くなる傾向がみられる.
そこで, 紫外線照射したリノール酸を用いて検討したところ, 操作行程にエーテル洗浄を加えることにより過酸化水素を分解することなく測定値増加の原因物質を除去できた. 又, エーテル洗浄したエーテル層から, ガスクロマトグラフィー (FID) 及び薄層クロマトグラフィーを用いて2種の妨害物質を確認した.
食品への適応として, もとの方法で比較的高い値を示した食品を選んで, 本法で測定したところ, 酸素電極法とよく一致した.