食品衛生学雑誌
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魚肉中の腸炎ビブリオに及ぼすニンニク抽出液の抗菌作用
佐藤 昭子寺尾 通徳石橋 美也子
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1993 年 34 巻 1 号 p. 63-67_1

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抄録
液体培地及び魚肉 (アジ, カツオ) ホモジネート中における V. parahaemolyticus に対するニンニク抽出液の抗菌作用を検討した. ニンニク抽出液を20, 10及び5%添加した培地に供試菌を約105/ml個接種し, 経時的に生菌数を測定した結果, 15分, 30分及び1時間以内に供試菌は死滅した. 同濃度のニンニク抽出液を添加した無処理のアジ魚肉ホモジネートに, 供試菌を約105/g個接種した場合, 30分後の生菌数は約102, 104及び104/g個であった. カツオの魚肉ホモジネートを用いて同様の実験を行った結果, アジ魚肉に比べ抗菌効果はやや低下したが抗菌作用が認められた. ニンニク抽出液を-20, 4, 25及び37°で120時間保存し, 抗菌活性を測定した結果, 4°以下では安定していたが, 25°以上では24時間後, 活性は徐々に減弱した.
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© 社団法人 日本食品衛生学会
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