1995 年 36 巻 1 号 p. 82-84_1
6-アミノニコチンアミド (6-AN) はペラグラ誘因物質として注目されているが, その毒性は共存するナイアシンなどの含量によって異なる. そこで, ナイアシン欠-トリプトファン制限食投与ラットでの6-ANの毒性を調べた. 上記飼料に50, 70, 100, 500あるいは1,000ppmの6-ANを含む飼料を幼若ラットに14日間自由摂取させ, その間体重と飼料摂取量を測定した. その結果, 対照群に比較して500ppmの6-AN添加群から体重の増加量と飼料摂取量が有意な減少と共に, 特徴的なペラグラ様症状である四肢のけいれんが認あられた. この濃度における6-AN摂取量は, 450μg/kg/day程度であった.