食品衛生学雑誌
Online ISSN : 1882-1006
Print ISSN : 0015-6426
ISSN-L : 0015-6426
とうもろこしの保存及びコーンスターチ製造による収穫後使用農薬の減衰
佐々木 久美子松田 りえ子斎藤 行生
著者情報
ジャーナル フリー

1995 年 36 巻 1 号 p. 89-92_1

詳細
抄録

とうもろこし中の有機リン系農薬の貯蔵による減衰及びコーンスターチ製造による有機リン系農薬と臭素の減衰を検討した. 10~18°で12週間保存したとき, DDVPは25%に減少したが, クロルピリホスメチル, フェニトロチオン, ピリミホスメチル及びマラチオンは約70%が残存した. コーンスターチ製造時に, DDVPは亜硫酸浸漬処理中に大部分が消失し, コーンスターチには0.1%しか残留しなかった. 他の有機リン系農薬は2~13% が残留した. 臭素は亜硫酸浸漬液及び洗浄水中に移行し, コーンスターチ中には1% しか残留しなかった.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品衛生学会
前の記事 次の記事
feedback
Top