食品衛生学雑誌
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GCによる農産物中のブロモブチド脱臭素体及びジメピペレート等14種含窒素農薬の分析
津村 ゆかり中村 優美子外海 泰秀中塚 一美柴田 正
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1995 年 36 巻 5 号 p. 613-621_1

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抄録

厚生省告示 (1993年9月) 中の10種含窒素農薬の一斉分析法を応用し, ジメピペレート, テニルクロル, プロベナゾール, ブロモブチド及びブロモブチド脱臭素体を含む15種の化合物の一斉分析法を作成した. 穀類は10.0g, 果実, 野菜は20.0gをとり, アセトンを加え抽出後, 酢酸エチルに転溶した. 酢酸エチル溶液を脱水して濃縮し, 穀類はMeCN-ヘキサン分配で脱脂後, 抽出溶液とした. 抽出溶液をフロリジルカラムで精製後アセトンを加えて正確に5mlとし, FTD-GCにより農薬を定量した. 小麦中のエスプロカルブ, ジエトフェンカルブ, チオベンカルブはFTDによる検出では妨害ピークのため測定できず, GC/MS (SIM) で定量した. 15種の化合物の10種農産物への添加回収率 (添加量: プロベナゾール0.5ppm, その他0.1ppm) は65.9~103.4%, 検出限界は0.005~0.05ppmであった.

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