2016 年 37 巻 3 号 p. 246-249
県立広島病院小児感覚器科では言語発達障碍を側頭葉型,頭頂葉型,前頭葉型,基本不足型に分類した上で対応している。10年間の統計から小学生になって受診をし,言語発達障碍が疑われた頻度を算出した。「聞こえにくい」「発音がおかしい」「ことばが遅い」を訴える小学生には相当数の言語発達障碍児が潜んでいることが想定され,その検出のためには学校健診が重要な役割を担っていると考えられた。また,養育者や学校に対応を依頼する際に,上記のタイプ分けをすることが有用であると考えられた。本稿の内容は第11回日本小児耳鼻咽喉科学会にてシンポジウム「学校保健における耳鼻咽喉科医の役割」で発表した。