2022 年 43 巻 3 号 p. 355-363
心臓血管外科手術後に哺乳時のむせを認め,経管栄養管理となっていた小児2例に対し,頸部への干渉波電流刺激療法を導入し経口での全量摂取を確立した症例を報告する。両症例の初回嚥下造影検査では混合型誤嚥を認めた。また,呼吸と嚥下の協調性が低下していた。嚥下造影検査で干渉波電流刺激による嚥下機能改善即時効果が得られたため,直接訓練時に頸部への干渉波電流刺激装置を使用し,各症例の問題に応じて食事形態の調整や姿勢調整等の環境設定を行った。その結果,約1カ月後に経口での全量摂取が可能となり,嚥下造影検査では喉頭侵入を認めなかった。間接・直接訓練による介入が難しい小児,特に乳幼児への摂食嚥下障害に対して,干渉波電流刺激と食形態の選択,姿勢調整を組み合わせた嚥下リハビリテーション治療の可能性が示された。