小児耳鼻咽喉科
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症例報告
喉頭蓋型喉頭軟弱症に対してTranscervical Epiglottopexyを施行した1例
髙橋 希佐々木 彩花伊藤 史恵
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2026 年 47 巻 1 号 p. 74-79

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Abstract

喉頭蓋型喉頭軟弱症(軟化症)に対する手術としてEpiglottopexyが知られるが,近年では従来の経口的アプローチに代わり,経頸部的に行うTranscervical Epiglottopexyの報告が散見される.我々も経口法による縫合糸早期脱落の経験から,経頸部的操作を加えて手術を行った.症例は0歳4ヵ月,多発形態異常を伴う体重4 kgの男児であった.喉頭蓋型喉頭軟弱症(軟化症)に対する手術として,舌骨直上の皮膚に小切開を置き,そこから注射針を喉頭蓋まで貫通させることで舌根部と喉頭蓋に糸をかけ,皮下で結紮を行った.結紮は1 cm角のプレートの上で行い,術後12日目にプレートと糸を抜去した.Transcervical Epiglottopexyは,確実に喉頭蓋と舌根部を縫合することができ,特殊な器械も必要とせず簡易な手技で完結するという利点がある.本邦での詳しい報告は未だないが,手術材料の工夫と,懸念点に対し十分な対策を講じることで,良好な術後成績を得ることができた.

Translated Abstract

Severe laryngomalacia requires surgical treatment, and epiglottopexy has long been performed, particularly for Olney type 3 laryngomalacia. However, conventional endoscopic approaches are technically difficult in neonates and infants because of their working space, and sutures often come off in a short period of time as a result of constant swallowing and phonatory movements. This results in recurrent airway obstruction and limits surgical success.

We herein report the case of a 4-month-old male patient with multiple congenital anomalies who presented with persistent stridor and respiratory distress despite receiving high-flow nasal cannula therapy. Flexible laryngoscopy revealed a retroflexed epiglottis and shortened aryepiglottic folds, consistent with type 3 laryngomalacia. Given the limitations of traditional techniques, we adopted transcervical epiglottopexy, a method recently described in the international literature. Through a small cervical incision, sutures were passed trans-orally under endoscopic guidance and tied subcutaneously over a protective plate. This approach allowed for the secure fixation of the epiglottis to the base of the tongue without specialized instruments.

The patient’s postoperative course was favorable. The patient was extubated on day 3, resumed oral feeding by day 4, and was discharged on day 18 with stable breathing. At the 18-month follow-up, the patient remained free from respiratory distress and aspiration pneumonia.

Transcervical epiglottopexy is thus considered to be a reliable and versatile option for managing severe type 3 laryngomalacia. Although it requires a small skin incision, it provides stable fixation in readily available materials and avoids the problem of sutures coming off early with conventional methods. This case suggests that the technique may be worth considering as an alternative in centers without access to specialized devices.

喉頭軟弱症(軟化症)は,脆弱な声門上部組織が気道側に倒れこむことで吸気性喘鳴を生じる,乳児に多い疾患である.原因となる声門上部構造で分類したOlney分類1)が広く知られており,Type 1の披裂部型,Type 2の披裂喉頭蓋ヒダ型,Type 3の喉頭蓋型に分けられる.重症例には外科手術が適応になるが,Type 3の喉頭蓋型喉頭軟弱症に対しては,従来から喉頭蓋と舌根部粘膜を縫合するEpiglottopexyが行われており,本邦では「喉頭蓋吊り上げ術」や「喉頭蓋固定術」と称されてきた.内視鏡や顕微鏡を用いて経口的操作で行われることが多いが,対象のほとんどが新生児や乳児であるためにワーキングスペースがとりづらく,縫合は時に難渋する.また経験的には,嚥下運動などの影響で期待していたよりも早期に縫合糸が脱落し十分な効果が得られないことが多い.この課題を解決するため,近年では,小さな頸部切開を加えて経頸部的に糸をかけ,前頸部皮下で結紮を行う術式(Transcervical Epiglottopexy)の報告が散見されている.当科でも海外の報告を参考に,本邦でも用意可能な材料を用いて手術方法の工夫を行い,十分な治療効果が得られた症例を経験したので報告する.

症例

0歳4ヵ月 男児

出生歴・現病歴

在胎34週1日,1803 gで出生.新生児一過性多呼吸と肺高血圧症のため出生直後から経口挿管を含む治療が行われていた.生後2ヵ月時に抜管し,吸気性喘鳴と陥没呼吸に対してHFNC(High-Flow Nasal Cannula)によるハイフローセラピーが行われたが,呼吸状態が安定せず管理に難渋し,気管切開も視野に当院に搬送された.特異顔貌と小脳虫部の低形成,合趾症,単一手掌屈曲線などの多発形態異常を伴い遺伝学的検査が行われているが,基礎疾患については現在も未特定である.

身体所見

来院時,体重は4 kgと修正月齢で考えても−2 SDを下回っていた.HFNC装着下でも吸気に伴い前頸部・前胸部の陥没があり,特に啼泣時には努力呼吸が強く,SpO2が80%台に低下する様子が散見された.喉頭内視鏡検査では,吸気時に喉頭蓋が倒れこむ所見のほか,披裂喉頭蓋ヒダの軽度の短縮も認められた(図1a).

図1  術前・術後の喉頭内視鏡検査所見

a.術前の所見.吸気時に喉頭蓋が倒れこみ,声門が観察できない.

b.術後4日目の所見.喉頭蓋が舌根部に吊り上げられている.

c.術後12日目,抜糸後の所見.喉頭蓋の倒れこみは認めず,症状が改善した.

d.術後1年目の所見.喉頭軟弱症の再発はない.

診断と治療方針

喉頭蓋型(Olney分類 Type 3)がメインの混合型喉頭軟弱症と診断し,手術加療の方針とした.手術は,前述した問題を回避するため,既報の論文(Transcervical Epiglottopexy for the Management of Type 3 Laryngomalacia. Sohit Paul Kanotra; 2022)2)を手本に,経頸部的に喉頭蓋に吊り糸をかけ皮下で縫合する方法をとった.

手術

全身麻酔下,経口挿管管理とし(経鼻挿管が望ましかったが幼少であり困難であった),体位は仰臥位,やや頸部後屈となる状態を肩枕で調整した(図2a).超音波検査装置で舌骨の位置をマーキングし,鼻・口・前頸部が一つの窓に入るようにドレープをかけ,以降の操作はすべて清潔操作で行った.KARL STORZ社のBENJAMIN-LINDHOLM直達喉頭鏡(乳児用)を,舌根部や喉頭構造が左右対称になり正中が明確になるよう挿入し喉頭展開した.頸部操作をする術者と経口腔操作をする術者がともに視野を共有しやすくするため,また針の出し入れに際して柔軟にピントを合わせられるようにするため顕微鏡視野ではなく内視鏡視野とした.内視鏡はKARL STORZ社の硬性内視鏡(外径5 mm,0度)を用いた.披裂喉頭蓋ヒダをラリンゴ鉗子(第一医科株式会社,剪刀状,左向き,72-193-00)で切断した後,ERBE社Argon Plasma Coagulationの直射プローブを用いて喉頭蓋舌面の粘膜と舌根部粘膜を焼灼し新鮮化した(出力10 W)(図2b).続く頸部操作として,マーキングした部位をたよりに,舌骨正中部の皮膚を2 cmほど横切開,深部で舌骨を同定し,目視できる程度に周囲組織を剥離した.1本目の穿刺針として,18Gの注射針(テルモ注射針®)に3-0モノフィラメント(非吸収糸)を,針の先端側が輪になるように通しておき,確保した経口的内視鏡視野を供覧しながら,舌骨上縁正中に穿刺した.先端が喉頭側に出たことを確認し,喉頭蓋正中部を貫通させ,輪にした糸を経口的に引き抜き口腔側で確保しておき,針は抜去した(図2c).2本目の穿刺針として,18Gの注射針(テルモ注射針®)に3-0モノフィラメント(非吸収糸)を,今度は輪にせず通しておき,再び経口的内視鏡視野を供覧しながら,1本目の針よりも5 mm程度,頭側もしくは尾側にずらすように穿刺し,糸を進め口腔側で確保し針を抜去した(図2d).2本目の糸(吊り糸)を1本目の糸の輪にくぐらせ,1本目の糸を頸部から引き抜くと,輪に引っ張られて2本目の糸が喉頭蓋を吊り上げるようにかけられた(図2e).図2fの模式図で認める皮下に埋め込むプレートとしては,1 cm角に切ったペンローズドレーンで代用することとし,皮下に出た吊り糸の両端をペンローズドレーンに穿刺しその上で結紮を行った.ペンローズドレーンと糸は皮下に埋め込み,洗浄後皮膚を閉創した.手術時間は1時間15分,出血量は極少量であった.

図2  参考文献における手術模式図2)と,それに相当する術中写真

a.肩枕を用いて体位を調整.

b.Argon Plasma Coagulationで喉頭蓋舌面と舌根部粘膜を新鮮創にする.

c.1本目の針穿刺と糸の確保.針の先端側は輪にしておく.

d.2本目の針穿刺と糸の確保.

e.2本目の糸(吊り糸)を1本目の糸の輪にくぐらせ,1本目の糸を頸部から引き抜くことにより2本目の糸が喉頭蓋にかかる.

f.皮下にプレートを埋め込み,その上で結紮する.

術後経過

術後は経口挿管のままpediatric intensive care unit(PICU)に入室し,in/outコントロールや抜管前のデキサメタゾン(0.5 mg/kg/dose)の経静脈投与などを行い喉頭浮腫改善に努め,術後3日目に抜管した(図1b).抜管後は酸素1 L/分の経鼻投与のみで呼吸状態は安定した.縫合した喉頭蓋舌面と舌根部の癒着がある程度安定する時期は術後1~2週間頃と予測し,術後12日目に再度全身麻酔下に前頸部を開創しプレートと吊り糸を抜去した.糸を抜去した後も喉頭蓋の倒れこみは認めなかった(図1c).抜管した翌日である術後4日目から哺乳の直接訓練を開始した.明らかな誤嚥の徴候は認めなかったが,月齢相当の1回量(200 ml前後)を飲み終える前に拒否してしまう様子を認めたため,経管栄養を補助的に利用した.room airのみだと啼泣時や哺乳時にSpO2が94%を下回る様子を認めたため,HFNCも補助的に継続する方針とし,術後18日目に退院した.以降も徐々に呼吸状態は改善し,術後11ヵ月時にHFNCを完全離脱した.術後1年6ヵ月が経過した現在も喉頭軟弱症は再燃なく経過している(図1d).

考察

喉頭軟弱症は一般的に生後1年以内に自然軽快することが多いが,診断を受けた児の10–20%では重度の無呼吸や発育不良を引き起こし外科的治療が必要になるとされる1,3,4).特にOlney分類にてType 3に該当する喉頭蓋型の喉頭軟弱症は,早産や神経疾患,他の気道病変を合併する頻度が高く3タイプの中で最も重症化しやすい5,6).手術方法としては喉頭蓋と舌根部の一部の粘膜をレーザーやコブレーターで脱上皮化し,内視鏡下に縫合する方法が一般的だが7,8),乳児の狭い口腔内で行うため舌根の深部に針をかけることが難しく,嚥下や発声の際に絶えず運動する部位であることもあって,固定の破綻を起こしやすい6,9).そのため,この従来法では手術成功率は60–70%程度にとどまり,30%程度で早期に縫合が破綻するとされている5,7).実際に当科でも2010年以降でのべ5例の手術を行っているが,そのうち4例が術後4日以内に縫合糸の脱落があり,3例で呼吸症状が再燃していた.このような背景から,近年では有効な手術方法の議論が行われている.

現在までに報告されている代表的な手術方法を表1に示す5,6,916).最も簡便なものは,そもそも縫合を行わず,「焼灼により喉頭蓋をカールさせ声門側に倒れこみにくくする(①)」10,11),または「脱上皮化を行い喉頭蓋舌面と舌根部粘膜が自然に瘢痕化し癒着することを期待する(②)」12)というものであり,低コストという利点もある.また喉頭蓋谷のスペースがある程度保たれることで,術後合併症としての誤嚥を生じにくい可能性がある.しかし,合併症のある患者や,他の気道疾患を有し呼吸状態が逼迫した予備力のない患者に対しては不安が残る.一方で,「糸をかけるのは経口的に行うが,結紮は皮下で行う」という報告もある(④,⑤)5,6,14).確実に糸がかかるため改善率は100%と成績が良好だが,④はLichtenberger’s needle carrierという特殊な器械が必要という点で汎用性に乏しく,⑤の経口的ロボット支援手術は本邦では悪性疾患以外の適応が制限されているため,現実的ではない.本術式を含む,「前頸部から喉頭へ針を貫通させて皮下で結紮を行う」という方法(⑥,⑦)9,15,16)は,2019年にはじめて報告され16),以降報告が散見されている9,15).報告ごとに詳細は異なるものの,特殊な器械を必要とせず簡便で低コスト,かつ糸を確実に深くかけられるという利点がある.論文により患者の術前の重篤度や併存疾患に差があるため単純な比較はできないが,手術の効果としては100%に近い改善率が示されている報告16)もあり,さらなる症例の蓄積が期待されている.

表1 既報の喉頭蓋吊り上げ術(固定術)の様式

手術経路 縫合 手術方法 メリット デメリット 報告人数 改善率
経口 しない バイポーラ,レーザーで喉頭蓋舌面を焼灼して喉頭蓋を弯曲させる 簡易
低コスト
確実性に劣る Roode M, et al.: 202410) 15例 93%
Whymark AD, et al.: 200611) 59例 73%
コブレーションで喉頭蓋舌面と舌根を脱上皮化し癒着させる El-Sobki A, et al.: 202212) 10例 70%
口腔内 レーザーまたはコブレーションで脱上皮化し内視鏡下に縫合
(従来法)
時間がかかる
縫合が破綻しやすい
Hazani I, et al.: 202313) 13例 62%
Reinhard A, et al.: 20165) 9例 67%
皮下 Lichtenberger’s needle carrierによる縫合 確実性 特殊な器械を用いる
皮膚切開が必要
コストが高い
Sandu K, et al.: 20156) 3例 100%
Reinhard A, et al.: 20165) 5例 100%
経口的ロボット支援手術 Colaianni CA, et al.: 201714) 1例 100%
経頸部 経皮的に「正中」に穿刺して1針縫合
(本術式)
簡易
低コスト
確実性
皮膚切開が必要 Kanotra SP, et al.: 202415) 18例 95%
Álvarez-Neri H, et al.: 201916) 13例 100%
経皮的に「傍正中」に穿刺して2針縫合 Oh S, et al.: 20249) 32例 69%

9)と⑦15,16)は両者とも“Transcervical Epiglottopexy”と言えると思われるが,その違いは喉頭蓋の矢状方向に糸をかけるか(⑥),水平方向にかけるか(⑦),という点である.また使用するのは吸収糸なのか非吸収糸なのか,抜糸の有無,プレートの必要性と固定方法,などの細かい点については報告によって異なり,国際的にもコンセンサスが得られている段階ではない.Oh Sらの報告9)では,喉頭蓋の左右傍正中にアンギオカテーテルを穿刺し,吸収糸(5-0 Vicryl)を水平方向にかけ,皮下で結紮するがプレートは留置せず,明記はないがおそらく抜糸は行っていない.Álvarez-Neria Hらの報告16)では,喉頭蓋の正中に16Frの金属カテーテルを穿刺し非吸収糸(2-0 Prolene)を矢状方向にかけ,皮下で結紮するがプレートは留置せず,こちらも抜糸したという記載はない.我々が最も参考にしたKanotra SPらの報告は2),喉頭蓋の正中に18Gと20Gの注射針を穿刺し,吸収糸(3-0 PDS)を矢状方向にかけ,皮下に自然吸収されるPDSプレートの上で結紮しプレートごと埋め込み,抜糸は行わない,という方法である.筆者がKanotra SPらの報告を最も参考にした理由としては,手術方法の詳細な報告があったことの他に,後述するような懸念点への対策も練られており,18症例に行って95%の改善率を認めたとの記載があったこと15),などが挙げられる.

本術式を行うにあたり最も懸念した点が,糸をかけることにより喉頭蓋に「ねじれ」や「ゆがみ」を生じてしまうこと,喉頭蓋に肉芽を生じたり喉頭蓋軟骨が裂けたりすること,であった.これはKanotra SPらの報告2,15)でも触れられており,そのために「きつく結紮しないようにする」ことが最大の注意点として述べられている.今回は,脱上皮化した喉頭蓋舌面と舌根部粘膜が触れる程度の張力に留め,過度の張力が加わらないように細心の注意を払った.また,皮下組織に結紮点が埋まってしまい,結果的に糸が脱落してしまうことを防止するため,プレートの留置も採用した.ただ本邦では自然吸収されるプレート材料の用意が難しかったため,後日摘出することを条件に,ペンローズドレーンを短く切って代用した.ペンローズドレーンは,もともと一定期間皮下に留めることを想定されて作られているため生体組織への刺激が強くないことが予測され,またレントゲンで位置を確認できることもあり,プレートの代用品として適していると考えた.目的外使用となることから,院内倫理委員会にて使用の承認を得,保護者にも同意を得て使用した.結果,皮下での結紮点が嚥下運動などにより深くめり込むこともなく,経過は良好であった.また解剖学的には,舌骨周囲に存在する舌下神経,舌動脈の損傷についても不安があったため,正中から外れないように穿刺する,ということも重要視した.本児は下顎周囲の脂肪組織も厚く舌骨が触れにくかったため,皮膚切開前に位置をエコーで確認したことなども小さな工夫であった.前述の3つの報告と異なり,本児では術後12日目で吊り糸を抜糸しており,そのためか抜糸後は喉頭蓋と舌根面の強固な癒着は認めず喉頭蓋谷としての空間が残っているように見える(図1c).結果的に合併症としての「誤嚥」を軽減させているかもしれず,現在術後18ヵ月が経過しているが,食事中に誤嚥するという訴えは聞かれていない.

本報告の注意点として,粘膜の新鮮化の際にArgon Plasma Coagulationを用いたが,各種論文ではCO2レーザーなどの深度の浅いデバイスの使用を推奨している点がある.今回は喉頭軟骨まで到達するような過剰な焼灼にならないよう十分注意を払いつつ手術を行ったが,準備が可能な施設においては,レーザーデバイスの使用が望ましい.また,本症例では呼吸状態や嚥下状況に関する術前・術後の客観的評価を行わなかったため,今後はアプノモニターや経皮的CO2モニタリング装置,内視鏡下嚥下機能検査など客観的評価を加えて症例を蓄積したいと考えている.

本術式は,術後経口挿管の状態で乳児を管理でき,通常の喉頭微細手術の器械を備えた施設であれば,特殊な器械を新たに導入せずとも実現が可能である.また従来法に比べて治療効果が高いと考えられ,本邦でも症例の蓄積が期待される.

まとめ

・重度の喉頭蓋型喉頭軟弱症に対し,従来法に工夫を加えたTranscervical Epiglottopexyを行い良好な術後成績を得た.

・Transcervical Epiglottopexyは特殊な器械を必要とせず,本邦でも実現可能で考慮すべき方法と考えられる.

利益相反に該当する事項:なし

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