抄録
養育者の被服援助と幼児の被服関心の関連をみるため、養育者に対してアンケート調査を行った。そ
の結果、養育者は、子どもの成長発達を見ながら援助の仕方を変えているわけではないこと、また、養
育者は子どもに対して自身の性役割観によって被服援助を行うわけではないことがわかった。他方、子
どもの被服関心においては、年齢による違いが見られたのは13項目中わずか2項目のみ、性差が見ら
れたのは4項目だけであった。特記すべきは、「特定の服を着るだけで普段より元気に振る舞うことが
ある」の被服関心項目では、男児は年齢とともにその傾向が増すが、女児は3歳の時点ですでに5歳女
児と同じ水準にあることがわかった。
女児の被服関心が早くから男児よりも高い一方、どの年齢においても、養育者は女児だからといって
男児とは異なる被服援助をしているわけではないことが示された。女児の被服関心の高さについては、
伝統的な、あるいは現代的な性役割観による養育者の影響という観点に加えて、生物学的な性の影響と
いう観点からの検討も必要である。