抄録
保育所での保育実践には、子どもの発達を見通した計画的な取り組みが必要であり、そのためには記
録や評価が重要な役割を果たす。しかし、現場の保育士は記録を作成することが苦手な人が多く、振り
返りや改善が難しいのが現状である。そこで、週案を振り返りの機会とし、保育実践につなげる研修を
実施した。研修では、参加者がシールを使って週案を振り返った。その結果、参加者は2週目以降すべ
ての内容を実施できるようになり、実施頻度や内容に変化が見られた。以前は、一斉活動の実施状況し
か確認できず、制作活動は後回しになっていた。しかし、シールを使用することで、決められた週内に
制作活動を実施できるようになった。また、内容とエピソードがつながり、目的に沿った保育実践がで
きるようになった。そして、記録の確認や可視化にかかる時間が短縮された結果、園長との情報共有が
促された。