修紅短期大学紀要
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保育園の経営戦略についての一考察 R・ルメルトの戦略論をもとに
館山 壮一
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2024 年 44 巻 p. 9-21

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抄録
本稿は、すでに少子化の渦中にある保育園、幼稚園、こども園等の経営組織としての持続可能性を考える際に、どのような方針が取られるべきか、R・ルメルトの経営戦略論に則り、架空の園をモデルに検討したものである。ルメルトの戦略論は現状を整理し課題を発見して、診断・分析を行い、方針を決定したうえで、それに基づいて一貫した行動を実行に移すというものである。またその過程で強みを見つけ、その強みを現状を打破する可能性を持つ一点に集約して課題解決にあたる事が示されており、診療の例が示すように科学的に基本的で当たり前なことでありつつも、複雑な昨今の経営学で用いられる概念よりはるかに実践的である。それらを基に適用し、課題と強みを明らかにし基本方針を示した結果、園にとって園児数の確保は絶対的なものであるため、子育てイベントの開催など地域との連携を強化す る事、送迎ステーションの設置、何かに特化し、園をブランド化して園の特色を出すこと等で地域での存在感を増し、他園との差別化をすることを方針とした。ただし地方の園は、他園との関連から実際に1園だけ抜きんでることは良しとされない傾向にあって、規模を縮小しながら廃園の道を歩む将来が現実的な将来ではないかと指摘した。
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