p. 10
本研究ではホイールローダのすくい取り自動化に着目し、ファジィ推論による軌道生成とフィードフォワード制御による動作制御を提案した。制御方略として、バケットのすくい取り動作をバケット前進区間、バケット傾動区間及びバケット上昇区間に分割し、それぞれの区間での制御目標を設定した。バケット前進区間とバケット傾動区間での軌道生成はファジィ推論を用いて行ない、外乱による目標軌道からの偏差をフィードフォワード制御を用いて補償する。以上の軌道生成と動作制御を一定時間間隔ごとに行なうことによって、すくい取り動作を堆積物表面形状の変化に柔軟に追従させることができる。本提案の有効性は数値シミュレーションによって確認することができた。