p. 9
多層構造のニューラルネットワークでの誤差逆伝播学習は逐次的に与えられるデータからオンラインでモデリングを行うものでロボットマニピュレータの制御などにおいて, 運動方程式などの数学モデルを必要としない点からその有効性が認められている[2]. 同様の観点からファジィモデルを用いた逐次学習法が提案されており, 高速に収束することが報告されている[3]. このシステムは, 1次の菅野システムのファジィシステム·パラメータを最適化するためにハイブリッド学習ルールを利用する[4]. 本稿では, このハイブリッド学習ルールにn次元ファジィ推論法[5]を用いた, 誤差逆伝播法による逐次型モデリングを提案する. この階層モデルを数式モデルとしてみたとき, 多重線形関数や2次関数を部分表現式として全体表現式を構成するGMDHに等しく, その意味でオンラインのGMDHであるといえる.