室内環境
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原著論文
室内フタル酸ジ-2-エチルヘキシル濃度予測における浮遊粒子径の最適化
青木 幸生東海 明宏 花井 荘輔伊藤 理彩
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 25 巻 3 号 p. 241-251

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抄録
暴露評価では,暴露濃度の実測が原則であるが,コストや時間の問題から,すべてのケースでの実測は不可能であり,暴露評価モデルの活用が不可欠となっている。しかし,これまでに発表された準揮発性有機化合物(SVOC)暴露評価モデルの多くが,気相中のガス態と粒子態の濃度割合までは十分に再現できていない。本研究では,SVOC暴露評価モデルにおける気相中の態別濃度割合の推算精度を改善するため,気相中の粒子態濃度に作用するパラメータの内,浮遊粒子径の最適化について検討を加えた。代表的なSVOCであるフタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)と浮遊粒子間の相互作用に関する既往研究の調査から,粒子態濃度に対するPM10の代表粒径を0.375μmと決定した。代表粒径の最適化により,ガス態濃度分率は58%から29%に改善し,実測のガス態の濃度割合10-20%により近くなることがわかった。総気相濃度の推算精度を示すFactor値は2.8から4.6へ,64%安全側へシフトしたものの,十分なスクリーニング精度を有しており,また,沈降ダスト中濃度については,目標精度が得られた。
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© 2022 一般社団法人 室内環境学会
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