室内環境
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原著論文
O-(2,3,4,5,6-Pentafluorobenzyl)hydroxylamine含浸シリカゲル捕集管を用いたヒト呼気中のアルデヒド測定法の開発とそのアプリケーションについて
松村 年郎 森田 孝節下中 洋一佐々木 陽典瓜田 純久吉野 友美池田 四郎中村 亜衣松延 邦明
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 25 巻 3 号 p. 253-266

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抄録
ペンタフルオロベンジルヒドロキシルアミン(PFBHA)はアルデヒドとの反応でオキシム誘導体を生成することが知られており, この捕集剤を捕集デバイスに搭載することで,化学的に安定で再現性の高い捕集を可能とすることが期待されている。そこで本研究では室内環境測定分野ですでに確立されている捕集管によるアクティブサンプリング法を応用し,呼気中のアルデヒド類を対象とした新規の測定方法の開発を試みた。対象成分には癌のバイオマーカーとして有望視されているホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,アクロレイン,プロパナール,ブタナール,ペンタナール,2-メチルペンタナール,ヘキサナール,ヘプタナール,オクタナール,ベンズアルデヒド,ノナナールの12種類を選定し,捕集率,検出下限・定量下限,繰り返し精度,添加回収率,サンプリング後の保存安定性を検討した。その結果,呼気中に想定されるアルデヒド濃度に対し充分な捕集率を備え,各アルデヒドに対し11~37 ng/Lの定量下限を, 5.3%以下の繰り返し精度を有し,90~116%の添加回収率を示す測定手法として確立できた。本研究ではPFBHA含浸シリカゲル捕集管を呼気測定用アクテイブサンプラー(以下, サンプラーと略記)と定義し, 健常者及び前立腺癌患者の呼気測定法として使用した。ここに有益な知見が得られた。
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© 2022 一般社団法人 室内環境学会
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