抄録
わが国の中で北方圏に属する北海道では,近年,省エネルギーのための高断熱仕様や地下室付き住宅が増えつつあり,それ故,在来の床下空間を持つ住宅と比較し,屋内ラドンならびにラドン短寿命娘核種濃度の高レベル化が問題とされる。
そこで,われわれは現場測定に適していると考え,先に検討したフィルター法と飯田らにより開発された静電式ラドンモニター法を用い,北海道におけるコンクリート個別住宅やR-2000住宅を含む各種省エネルギー住宅,学校,事務所,病院,地下室の屋内濃度測定調査を行った。その結果冬期のコンクリート個別住宅の濃度が際だって高いことがわかった。北海道における濃度レベルとラドン娘核種の除去指標の検討結果では,本州で得られた値と比較すると暖房期の濃度レベルが高いことがわかった。特に,コンクリート個別住宅での値が高い。また,ラドン娘核種の除去指標の検討結果からは,非暖房期と比較すると,暖房期の値が低く,特に暖房期のコンクリート個別住宅の値が低いことが示された。