抄録
炭化物のVOC吸着性能の向上に関する基礎的検討として, 1時間炭化して作成した木炭の室内における代表的な空気汚染物質である揮発性有機化合物 (VOC) の吸着能に及ぼす炭化温度やVOC種類の影響を調べた。VOCの単一成分ガスまたは多成分混合ガスと炭化物をガラス製容器 (3L) に入れ, VOC濃度をGC/MSで測定しその経時変化から吸着能を調べた結果, 炭化温度が400℃の場合にはほとんど吸着能を示さないが, 600, 800, 1000℃と高くなると吸着能を示すようになることやVOCの種類によって単一成分ガス又は多成分混合ガスでは個々のVOCの吸着量が異なり, 他のVOCの共存が吸着量に影響していることなどが示唆された。また, 廃木材炭化物モデルとして合板(シナランバー)の炭化物を作製し, 多成分混合ガスで試験を行った結果, 同様の傾向となることを認めた。