外国産生糸の繊度むら検査について、かせ間分散、かせ内分散及び抽出誤差を把握するため、中国産生糸及びブラジル産生糸各15荷口、計30荷口について、112.5mの繊度糸400本を採り、その計量値に基づいて一元配置の分散分析を行った。
全分散に占めるかせ間分散の割合は、平均して中国産生糸では5.40%、ブラジル産生糸では23.76%であった。平均繊度の抽出誤差を単純抽出の場合と比較すると、かせ間分散の割合が小さい中国産生糸では検査料糸数が5かせの場合で2倍以上、ブラジル産生糸では25かせの場合で2倍、5かせでは4倍以上となった。繊度偏差の抽出誤差の増加程度は、平均繊度の場合に比べてかなり小さく、中国産生糸ではごくわずか、ブラジル産生糸では25かせの場合で50%程度、5かせでは2倍余りであった。