日本シルク学会誌
Online ISSN : 1881-1698
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原著
定繊繰糸シミュレーションを用いた生糸繊度偏差の要因解析
徐 回祥森川 英明
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1999 年 8 巻 p. 61-68

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抄録
 原料繭の特性と一部の工程条件に基づいて繰糸シミュレーション・プログラムを開発し, 生糸の繊度偏差に影響する要因を検討した。
 直交試験の結果, 検査糸長を10mとした場合と110mとした場合で, 原料繭特性, 工程条件等の要因が繊度偏差に与える寄与率に差異が認められた。また, 寄与率が最も大きい要因は, 繭糸の平均繊度であった。さらに選除繭歩合と有効接緒効率等の工程条件について単因子の追加試験を行った。その結果, 繊度偏差に対する選除繭歩合の影響は小さかったが, 有効接緒効率の影響は大きいことがわかった。
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© 1999 日本シルク学会
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