総合危機管理
Online ISSN : 2432-8731
東京都における動物取扱業の防災への取組み
福山 貴昭 安藤 孝敏
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2020 年 4 巻 p. 119-124

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抄録
本研究は、営利目的で動物を取り扱う第一種動物取扱業者の防災実態を明らかにすることを目的とした。質問紙調査が東京都内の第一種動物取扱責任者4,613名を対象に実施され、回収数は4,013、有効回収数は3,889であった。防災実施状況と事業継続計画の認知度および策定状況を把握し、それらに関連する要因を検討するために、二項ロジスティック回帰分析を行った。また、防災意識と災害にかかわるリスク認識の関連を検討するために、スピアマン順位相関係数を算出した。その結果、防災実施率27.8%、事業継続計画(BCP)の認知度10.6%、策定率6.9%であった。防災実施状況に有意な影響が認められたのは「性別」「施設」「頭数」「種分け」の要因であり、事業継続計画では取扱責任者の「性別」と「年代」であった。防災意識の自己評価と、災害時に管理する動物を逃がすことによるリスク認識に関連性はみられなかった。今後は取扱業の防災実施や事業継続計画策定に影響を及ぼす要因を詳細に把握し、防災実施能力を高めるための効果的な施策を展開する必要がある。
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© 2020 総合危機管理学会
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