2022 年 2022 巻 1 号 p. 41-46
2021年度から2022年度の東京臨海部実証実験は,公衆広域ネットワーク(以下,V2N)を利用した情報配信システムを整備し,降雨情報,車線別道路交通情報,模擬緊急走行車両情報,信号予定情報の4種類の交通環境情報を使った実証実験を実施した.本実証実験では国内外の自動車メーカ,サプライヤ,ベンチャー企業,大学等計22団体が参加し,V2Nによる交通環境情報配信の有効性評価や課題整理を行った.情報配信にあたっては,情報特性に応じてPUSH方式・PULL方式を使い分けて構築し,実用化を視野に入れ通信トラフィックの増大の影響度やネットワーク経由による伝送遅延の影響度の評価を実施した.これらの実験結果を実験参加者と実証実験WGを通じて評価・検証し,交通環境情報の有効性・課題についてまとめた.