日本女性科学者の会学術誌
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総説
プロスタグランジンE2受容体の関節軟骨細胞における発現:変形性関節症の治療標的となりうるか?
増子 佳世遊道 和雄中村 洋
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2009 年 10 巻 1 号 p. 47-51

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抄録
関節疾患でみられる軟骨変性過程において、プロスタグランジン(PG) E2が重要な役割を果たすことが示されている。最近、PGE2受容体であるEP受容体のアイソフォーム(特にEP2、EP4)が、それぞれ関節軟骨細胞に特異的シグナルを伝達する可能性が報告され、軟骨細胞分化や軟骨代謝におけるEP受容体の重要性が示唆されている。本稿では、関節軟骨細胞におけるPGE2 EP受容体の発現と機能に関する最近の知見を紹介し、変形性関節症(osteoarthritis)の 病態形成におけるEP受容体の役割と今後の臨床応用の可能性について概説する。
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© 2009 日本女性科学者の会
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