2006 年 7 巻 1 号 p. 6-11
イボガアルカロドに特有なイソキヌクリジン骨格の短工程の合成法として、1,2-ジヒドロピリジンとアクリル酸誘導体のDiels-Alder(DA)反応が報告されている。このDA反応を用いて光学活性なイソキヌクリジンを高効率的に得る方法として、1:ジェンやジエノフィルに不斉補助基を導入する方法2:不斉触媒を利用する反応が考えられる。不斉補助基を導入した場合には、実用性の観点から満足する不斉収率は得られていなかったが、不斉触媒として、キラルルイス酸が開発されて、高工ナンチオ選択的にイソキヌクリジンが得られた。