Skin Cancer
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一般演題
鼻部腫瘍切除後の再建法-当院における32症例の検討-
緒方 大中川 雅裕清原 祥夫永松 将吾茅野 修史小泉 拓也松井 貴浩桂木 容子吉川 周佐片岡 照貴
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2010 年 25 巻 3 号 p. 331-338

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抄録

外鼻は鼻背・鼻尖・鼻翼・側壁の各subunitで構成され,眉間,眼瞼,頬部,口唇とのバランスにより形態が特徴づけられており,再建法に関してはさまざまな手法が用いられている。今回当院で2002年10月から2010年1月までに行った鼻部再建32例について,各unitと欠損範囲における再建法について検討した。
 疾患別内訳はbasal cell carcinoma(BCC):25例,squamous cell carcinoma(SCC):3例,malignant melanoma(MM):1例,良性腫瘍:3例で,部位別には鼻尖部5例,鼻背部9例,鼻翼・側壁14例(全層欠損3例を含む),広範囲の全層欠損4例であった。
 再建方法として,鼻尖部にaxillar front nasal flap,鼻背部にskin graft,鼻翼・側壁にnasolabial flapを多く用いる傾向にあった。外鼻の再建法に関しては個々の症例に応じた手技の選択が必要であるが,その際には各unitの解剖学的特徴と皮弁・植皮の特徴を踏まえて行うことが肝要である。

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© 2010 日本皮膚悪性腫瘍学会
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