抄録
35歳,女性。生下時より全身性に水疱がみられ,劣性,その他の汎発型栄養障害型表皮水疱症(RDEB-GO)と遺伝子診断されていた。35歳8ヵ月時,右背部の皮膚潰瘍に8×5cm大の結節が生じた。皮膚生検で低分化型の有棘細胞癌(SCC)と診断した。右腋窩センチネルリンパ節生検が陽性であり悪性腫瘍切除術,右腋窩リンパ節郭清術を施行した(pT2N2M0,Stage IV,UICC 2009)。術後3ヵ月で右背部局所再発,両腋窩リンパ節転移が再燃し姑息切除と術後放射線治療施行したが局所制御の効果乏しく全身状態が悪化,術後11ヵ月目に死亡した。RDEB患者は皮膚のSCCを合併することが多く,RDEB-GOの35歳までに約2割の患者が発症し,7%の患者の死因となる。RDEB患者ではSCCの進行が早く,早期の発見と集学的治療が必要と考えた。