Skin Cancer
Online ISSN : 1884-3549
Print ISSN : 0915-3535
ISSN-L : 0915-3535
一般演題
irAEとして発症した肝障害が遷延した悪性黒色腫の1例
深浦 彰子石黒 暁寛前 賢一郎早川 数馬吉田 薫子入澤 亮吉原田 和俊
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 40 巻 3 号 p. 152-157

詳細
抄録

悪性黒色腫治療の進歩とともに異なる抗がん剤が逐次投与されるようになってきた。肝障害は一般的な有害事象であり,その原因薬剤を同定することはその後の治療選択に関わる重要な問題である。我々はICIと分子標的薬を投与した患者において重度の肝障害を経験したので報告する。この症例では,いずれの薬剤も原因薬の可能性があり,その鑑別が困難であった。症例は45歳,女性。Stage Ⅳの悪性黒色腫にてニボルマブ,イピリムマブ併用療法開始した。治療開始3週間後にGrade 3の肝障害を発症してICIは中止となった。その後,エンコラフェニブ,ビニメチニブの投与開始4ヵ月後にGrade 4の肝障害を発症した。PSL治療によって肝障害が改善後に分子標的薬を再開したが,再度肝障害が出現した。これらの肝障害の原因についてDLSTや肝生検の結果を踏まえて考察した。irAEを含む有害事象が発症した症例では原因薬を同定し,長期的な治療戦略を計画する必要があると考える。

著者関連情報
© 2025 日本皮膚悪性腫瘍学会
前の記事 次の記事
feedback
Top