抄録
令和4 年答申が求める「主体的に学び続ける教師の姿」を学校内でいかに実現するかは、校内研修の空洞化が指摘される中で喫緊の課題である。そこで本研究は、H 教諭(セルフスタディ実践者)と筆者(クリティカルフレンド)が日常的に授業を見合い、放課後に対話を通したリフレクションを継続する取組を対象に、相互に与える影響を明らかにした。2024 年9 月以降の対話14 回を逐語録化しMGTAで分析した結果、31 概念が生成され、3 カテゴリーに整理された。その結果、継続可能な実施形態、子どもの事実を中心に語ること、フラットな関係性が省察の深まりにつながることが明らかになった。また、セルフスタディ実践者の子どもに対する援助観は、「出ない(抑制)」から「いる(伴走)」へ再定義され、クリティカルフレンドにも見取る力の向上等の学びが生じた。以上は、個別性を担保した日常的な授業研究が校内の教師の学びを拡充する可能性を示唆する。