2025 年 40 巻 3 号 p. 162-166
2014年以降に当科で免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitors:ICI)やBRAF+MEK阻害薬を一次治療として全身療法を行った進行期悪性黒色腫75例の内,粘膜型進行期悪性黒色腫20例について全生存率や奏効率について検証した。5年生存率は粘膜型と末端黒子型が表在拡大型や結節型と比較してより低かった。また粘膜型進行期悪性黒色腫のうち,抗PD-1抗体単剤療法あるいは抗PD-1抗体+抗CTLA-4抗体併用療法で一次治療を行った症例を比較すると,抗PD-1抗体単剤療法よりも抗PD-1抗体+抗CTLA-4抗体併用療法の方が効果がある傾向がみられた。粘膜型悪性黒色腫はBRAF遺伝子変異が稀であるためICI療法を選択する場面が多い。ICI療法は常に免疫関連有害事象(immune-related adverse events:irAE)のリスクを伴う。限られた治療法のなかで生存率の上昇や奏効率を高めるために慎重な治療選択が求められる。