78歳,女性。外陰Paget病を認め他院で切除されたが術後再発を認めた。病変が広範であったため加療目的に当科紹介となった。マッピング生検で肛門周囲の一部が陰性であったため肛門機能の温存を目的に肛門周囲で詳細な術中迅速病理検査を行った。陰性であった部分の皮膚と粘膜の連続性を温存し切除した。術後は人工肛門を造設することなく現在も肛門狭窄等機能障害を認めず経過している。肛門など粘膜側に及ぶ外陰Paget病は切除範囲と再建が重要となることがある。病変の安全切除域を確保しつつ機能を可及的に温存することが望ましいが,切除に伴い人工肛門の造設が必要となるケースがみられる。今回我々は広範な外陰Paget病に対し,マッピング生検と術中迅速病理検査を用いて肛門周囲の詳細な生検を行ったことにより肛門の全周切除を回避し,その結果肛門機能を保持し得たので文献的考察を加え報告する。