10年後に局所再発し, 反対側リンパ節転移, delayed cutaneous metastasisも生じた乳癌の1例

抄録

64歳, 女性。10年前に左乳癌の定型的乳房切除術, 左腋窩リンパ節郭清術, 放射線照射を行った。術後10年目に左胸部手術創部周囲に潰瘍が出現。乳癌の局所再発と診断。切除し皮弁形成を行った。しかし, 再発部の術後9ヵ月で反対側である右腋窩のリンパ節腫脹が出現。さらに右側胸部に皮膚転移も出現した。右側胸の皮膚転移は乳癌の術後約10年で生じたdelayed cutaneous metastasisと考えた。