Skin Cancer
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悪性青色母斑が疑われた1例
笹屋 晴代吉永 英司大磯 直毅川原 繁川田 暁
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2007 年 22 巻 3 号 p. 282-285

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抄録

症例は65歳男性。2005年7月左背部と左腋窩に皮下結節が出現した。近医で悪性黒色腫を疑われ当科を紹介された。左背部結節の生検では, 真皮下層から皮下にかけてメラニン顆粒を含む異型細胞の増殖像がみられ, 悪性黒色腫の皮下転移が考えられた。さらに, その周囲に真皮メラノサイトの増殖像がみられ, 悪性青色母斑が疑われた。皮下腫瘍および左腋窩リンパ節摘出後, DAV-Feron療法を計5クール施行した。2006年5月初旬, 左腋窩周辺に黒色の結節が多数出現し, 組織学的に再発と診断した。PET-CTにて肺および肝臓に転移巣がみられたため, 同年6月からDAC-Tam療法を行い, 一部の転移巣は縮小傾向を示した。現在も経過観察中である。

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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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