Skin Cancer
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ステロイドと低用量MTX併用療法が奏功した未分化型大細胞リンパ腫の1例
横川 真紀山本 真有子中島 英貴池田 光徳佐野 栄紀小玉 肇
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2008 年 23 巻 2 号 p. 189-193

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抄録
ステロイドと低用量メソトレキセート (以下MTXと略す) の併用療法が奏功した未分化型大細胞リンパ腫 (Anaplastic large cell lymphoma; 以下ALCLと略す) の1例を経験したので報告する。症例は60歳, 女性。初診の4年前に下肢に出現した皮疹をALCLの診断のもと, 近医および当科でステロイド外用・内服, PUVA療法, IFN-γ注射, エトレチナート内服, 電子線照射などで治療されていたが軽快再発を繰り返していた。平成16年の再発時にCHOP療法施行後に本治療を開始したところ, CHOP療法後に残存していた病変はすべて速やかに消退した。以後38ヵ月間再発はみられない。
本治療はCHOPなどの多剤併用化学療法施行前の, あるいは施行後の補助・維持療法として推奨される治療法であると考えられる。
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© 日本皮膚悪性腫瘍学会
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