Skin Cancer
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23 巻 , 2 号
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  • 石井 千寸, 西田 隆昭, 天野 正宏, 瀬戸山 充, 山下 清, 北村 豪
    2008 年 23 巻 2 号 p. 130-133
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    22歳, 男性。初診の1ヵ月前から37度台の発熱と腹部と大腿部に皮下腫瘤を自覚し, 抗生剤内服を行うも解熱せず。皮下腫瘤が多発してきたため悪性リンパ腫を疑われて当科を受診した。病理組織学的に病変は皮下脂肪織炎様であり, 浸潤する細胞は異型性を有するリンパ球様細胞, 免疫染色ではCD8 (+) , CD56(-) , TIA-1 (+) を示しTCRcβ1の遺伝子再構成が確認された。皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫と診断しbi-weekly THP-COP療法を8サイクル行い, 皮下腫瘤は消退し, 寛解状態となる。寛解後39ヵ月間経過するもリンパ腫の再発やsoluble interleukin-2 receptor (sIL-2R) 値の上昇も認めない。
  • 岩下 宣彦, 山下 範子, 清水 宏和, 渡辺 大輔, 玉田 康彦, 松本 義也, 河村 敏紀, 西堀 公冶
    2008 年 23 巻 2 号 p. 134-137
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    皮膚の有棘細胞癌には様々な発生母地があり, 臀部慢性膿皮症 (chronic perianal pyoderma) もその一つである。今回我々は, 約30年以上の長期にわたり臀部慢性膿皮症に罹患した患者より発症した有棘細胞癌の症例を経験した。術前に右臀部の巨大な充実性腫瘍に対して, リニアック電子線を56Gy照射しシスプラチン/5-FUによる化学療法を2クール併用したところ, 腫瘍の著明な縮小を認めた。自験例において, 術前の化学療法および放射線照射の併用は, 肛門を温存する縮小手術を可能にし, 手術侵襲の軽減に有用であった。
  • 長谷川 春奈, 高田 智也, 横川 真紀, 池田 光徳, 池添 隆之, 小玉 肇, 佐野 栄紀
    2008 年 23 巻 2 号 p. 138-144
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    49歳, 男性。体幹・四肢に自覚症状のない紅斑, 丘疹が生じ増加してきた。病理組織にてCD4陽性を示す異型細胞の浸潤, TCR遺伝子再構成を認め, 皮膚T細胞リンパ腫 (CTCL) と診断した。ステロイドパルス療法後, ステロイドと低用量MTX内服投与で治療していたが, 皮疹が再燃した。病理組織にて大型の異型リンパ球の密な浸潤を認め, CD4陽性を示す異型T細胞とCD20, CD79a陽性を示す異型B細胞が混在していた。免疫グロブリンH鎖に遺伝子再構成を認めた。EBERs陽性細胞を少数認め, 組織学的にEBV感染が証明できた。以上よりCTCL患者にメトトレキセート関連リンパ増殖性疾患 (MTX-LPD) が発症したと考えた。MTX中止のみでは軽快せず, フルダラビンによる化学療法を施行した。MTX-LPDについて原疾患, Epstein-Barr Virusとの関連など過去の報告例と比較検討した。MTX-LPDは重篤な医原性疾患の一つであると考え報告する。
  • 上原 慎司, 加茂 理英, 曽和 順子, 柳原 茂人, 川上 倫子, 石井 正光
    2008 年 23 巻 2 号 p. 145-150
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    62歳, 男性。約8年前より鼠径部および両下肢に無症候性の黒色結節が出現し, 多発してきた。また, 約20年前より項部, 背部, 大腿部に無症候性の皮下腫瘤が出現し, 近医で表皮嚢腫と診断され, 切開排膿や切除術を施行されていた。既往歴, 家族歴に特記すべきことなし。初診時, 鼠径部, 腰部, 両下肢に計7個の黒褐色結節および項部, 背部, 大腿部などに皮下腫瘤や皮下腫瘍自壊後の瘢痕を認めた。また, 顔面および項部, 背部に多発する毛包萎縮を認めた。すべての黒色結節と項部の皮下腫瘤を切除し, 病理検査を施行したところ, 黒色結節はすべて基底細胞癌であり, 皮下腫瘤は表皮嚢腫であった。以上の所見から, 自験例はBazex症候群 (多発基底細胞癌, 多発表皮嚢腫または稗粒腫, 毛包萎縮, 疎毛, 発汗低下を合併する遺伝性皮膚疾患) の類縁疾患である可能性を疑った。
  • 三井 純雪, 四津 里英, 林 理華, 原田 晴美, 衛藤 光
    2008 年 23 巻 2 号 p. 151-157
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    当院では過去5年間に10例の斑状類乾癬, 皮膚T細胞リンパ腫に対してNarrowband UVBを用いた紫外線療法を行った。内訳は局面型斑状類乾癬 (PP) 2例, 菌状息肉症紅斑期 (MF) 6例, Sézary症候群 (SS) 1例, 末梢性T細胞リンパ腫 (TCL) 1例。 治療方法は0.2J/cm2より, もしくは70%nMED量から開始し照射量を漸増した。肉眼的に皮疹が完全に消退したものをComplete Response (CR) と判断した。結果はPP, MF, SSの全症例でCRを得ることができた。CRと判断した時点の平均照射回数/平均累積線量 (J/cm2) はPP: 15.5/10.1, MF: 20/19.4, SS: 51/72.9であり疾患の重症度に従い必要な光線量が増大する傾向があった。TCLの症例は浸潤性紅斑の改善を認めたが, 結節新生は防げなかった。再発はMFの1例, SSの症例にみられた。
  • 村上 信司, 松本 由美子, 中岡 啓喜, 橋本 公二, 戸澤 麻美, 久保 勝彦, 安齋 眞一, 木村 鉄宣
    2008 年 23 巻 2 号 p. 158-161
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    65歳, 男性。5年前, 右前頭部の小黒色斑に気付く。徐々に拡大隆起し, この1年で急速に拡大するため, 平成19年1月当科紹介受診。初診時右前頭部に径1cmの青黒色結節があり結節周囲1cm以内に1mm大の同様の小結節が衛星上に散在する。腫瘍から3cm離して骨膜状で切除, 分層植皮した。病理組織学的に明らかな境界部活性はなく, 表皮直下から真皮全層性に色素を産生する紡錘形腫瘍細胞を認め, 分裂像や核異型は少なかった。免疫組織化学的に腫瘍細胞はS-100, HMB-45陽性。病歴から悪性黒色腫と診断し平成19年4月24日右頸部郭清術, DTICとIFN局注で経過観察中, 植皮部辺縁に青黒色斑として, 平成20年4月右耳下腺部リンパ節に腫瘤として転移を認めた。
  • 宿輪 哲生, 石川 博士
    2008 年 23 巻 2 号 p. 162-165
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    術後経過観察中に再発や転移のみられなかった悪性黒色腫14例について6~9月と12~3月に血清5-S-CDを測定し, 統計学的検討を行った。経過中正常上限 (8nmol/l)を越えた症例は4例(28.5%)で, 5-S-CD上昇例でstage分類に一定の傾向はみられなかった。正常上限を超えた頻度は12~3月で3.8%であったのに対し, 6~9月は29.1%であった。血清5-S-CDは12~3月測定値が4.5±0.4nmol/lであったのに対し, 6~9月測定値は8.9±1.4nmol/lと有意に高かった。再発転移のみられない黒色腫症例において, 血清5-S-CDは夏季に紫外線曝露によるメラニン生成増加で上昇し, 時に正常上限を超える場合も考慮する必要があると考えた。
  • 竹之内 辰也, 高橋 明仁, 土屋 和夫
    2008 年 23 巻 2 号 p. 166-170
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    Consensus Net Meeting on Dermoscopyにおいて提唱されている色素性基底細胞癌のダーモスコピー診断基準について, 発生部位を顔面に限定して診断精度の検証を行った。顔面の色素性基底細胞癌175例における診断基準に基づく診断感度は98%であり, 顔面の悪性黒色腫19例, 脂漏性角化症47例, 色素細胞母斑77例を対照病変とした場合の診断特異度はそれぞれ74%, 74%, 77%であった。6項目陽性所見別の検討では, ulcerationの悪性黒色腫と脂漏性角化症に対する特異度がそれぞれ74%と81%, multiple blue-grayglobulesの色素細胞母斑に対する特異度が88%と比較的特異性が低かった。基底細胞癌を含めた顔面色素性病変のダーモスコピー診断を実践するにあたっては, 各所見の診断特性を踏まえた上での鑑別診断が必要と思われた。
  • 寺師 浩人, 永田 育子, 岩谷 博篤, 辻 依子, 野々村 秀明, 田原 真也
    2008 年 23 巻 2 号 p. 171-174
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    我々は, 第20回日本皮膚悪性腫瘍学会において (熊本市) , 「粉瘤より生じたmorphea-like BCCの1例」を報告した (Skin Cancer 20: 39-42, 2005) 。今回は, 同症例のその後の経過を報告する。約2年の経過観察で腫瘍の再発がないことを確認し, 最終的にエキスパンダーを利用した局所皮弁術にて修復した。患者は64歳の男性で, 腫瘍占拠部位は前額部であった。同部位は含皮下血管網植皮片で色調が周囲とやや異なっており知覚がない。1回目に両側眉毛頭側に2つのrectangular typeのエキスパンダー (KOKEN A 1422) を挿入した。2回目の手術で, エキスパンダーを摘出し植皮片を皮弁にて置き換えた。最終術後2年以上経過し, 前額部皮膚は知覚を持ち色感もほぼ正常である。顔面皮膚の手術では, たとえ悪性腫瘍であったとしてもより正常皮膚に近づけることも重要と考える。
  • 藤本 徳毅, 藤井 紀和, 植西 敏浩, 田中 俊宏
    2008 年 23 巻 2 号 p. 175-179
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    36歳, 男性。初診の3ヵ月前に右上腕の皮下腫瘤に気付いた。初診時, 35×40mm大で下床と可動性のある弾性硬の皮下腫瘤を認めた。MRIでは, 内部構造が比較的均一な多房性の腫瘤であった。全切除生検を施行した。病理組織学的には, 線維組織で隔壁された出血像を伴う多結節性腫瘍で, 粘液基質を背景に円形から類円形の異型性のある核を持つ紡錘形の細胞が様々な密度で増生していた。細長く屈曲した毛細血管の増生も認めた。免疫組織化学染色では, vimentinがびまん性に陽性であり, h-caldesmonが一部に陽性であった。S-100, SMA, CD34およびdesminは陰性であった。全身検索では転移を認めなかった。粘液線維肉腫 (T1aN0M0 high-grade) と診断し, 4cm離して筋膜を含めて切除した。術後15ヵ月を経過したが, 再発・転移を認めていない。
  • 伊藤 康裕, 竹田 恵子, 岩崎 剛志, 上原 治朗, 高橋 一朗, 坂東 伸幸, 飯塚 一
    2008 年 23 巻 2 号 p. 180-183
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    69歳, 男性。20代の頃に右耳後部の黒色斑に気づいた。徐々に増大し, 初診の約1ヵ月前から急速に増大, 隆起してきたため当科を受診した。右耳後部に16×18mm大の表面一部びらん, 潰瘍を伴う黒色結節を認めた。拡大切除+sentinel node (以下SN) biopsyを行い, 耳下腺内にSNを1個同定, 摘出したが, SNには転移はなかった。術後6ヵ月後に右耳下部に結節が出現し, 頸部CTにて右耳下腺内に12mm大のリンパ節を2個認めた。当院耳鼻科で右耳下腺全摘術+右頸部郭清術を施行した。耳下腺内および周辺のリンパ節に多発性の転移と右上内深頸領域にも2個のリンパ節転移があり, 本症例はSN biopsyの偽陰性例と判断した。
  • 三橋 真理子, 原 弘之, 村井 真由美, 岡田 知善, 鈴木 啓之, 間宮 敏雄, 照井 正
    2008 年 23 巻 2 号 p. 184-188
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    皮下型Merkel細胞癌を3例経験した。症例1: 77歳女性。左臀部に皮下結節が出現。症例2: 63歳男。左肘頭に皮下結節が出現。症例3: 51歳男性。左前腕に左第3, 4指背側のしびれを伴う皮下結節が出現。3例ともHE所見では真皮下層から脂肪組織にかけて, 小型でN/C比の高い細胞で構成される腫瘍塊が認められる。免疫組織学的にサイトケラチン20, Chromogranin-Aが陽性。3例とも腫瘍切除後に放射線治療を施行している。3症例は術後1年2ヵ月~2年経過しているが, 局所再発, 転移はない。
  • 横川 真紀, 山本 真有子, 中島 英貴, 池田 光徳, 佐野 栄紀, 小玉 肇
    2008 年 23 巻 2 号 p. 189-193
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    ステロイドと低用量メソトレキセート (以下MTXと略す) の併用療法が奏功した未分化型大細胞リンパ腫 (Anaplastic large cell lymphoma; 以下ALCLと略す) の1例を経験したので報告する。症例は60歳, 女性。初診の4年前に下肢に出現した皮疹をALCLの診断のもと, 近医および当科でステロイド外用・内服, PUVA療法, IFN-γ注射, エトレチナート内服, 電子線照射などで治療されていたが軽快再発を繰り返していた。平成16年の再発時にCHOP療法施行後に本治療を開始したところ, CHOP療法後に残存していた病変はすべて速やかに消退した。以後38ヵ月間再発はみられない。
    本治療はCHOPなどの多剤併用化学療法施行前の, あるいは施行後の補助・維持療法として推奨される治療法であると考えられる。
  • 七戸 龍司, 古川 洋志, 堤田 新, 斉藤 亮, 関堂 充, 山本 有平, 木村 鉄宣
    2008 年 23 巻 2 号 p. 194-201
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    皮膚原発粘液腺癌は汗腺由来の稀な腫瘍である。我々は経験した4例の皮膚原発粘液腺癌について臨床および病理組織学所見と考察を加え報告する。
    4症例とも性別は男で平均年齢は52歳, 腫瘍の発生部位は顔面2例, 腹部1例, 腋窩1例であった。全例において, 前医では表皮嚢腫の臨床診断で単純切除もしくは切開されており, 病理組織検査で粘液腺癌と診断された。当科では前医の手術瘢痕から10~20mmのマージンをとり追加切除を行った。切除断端はいずれも陰性であった。また3例でセンチネルリンパ節生検を行い同定したリンパ節に転移は認めなかった。4例ともその後の経過において再発, 転移を認めていない。
  • 水本 一生, 赤木 達也, 森田 栄伸
    2008 年 23 巻 2 号 p. 202-206
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    70歳代男性。30歳代に左第III趾の黒色病変に気付く。3週間前に近医外科で抜爪術を施行されたが, 爪下に黒色病変が残存した。その頃より左鼠径部有痛性腫瘤に気付き, 2007年1月下旬, 当科入院となる。左第III趾原発の悪性黒色腫の左鼠径, 左骨盤, 傍大動脈リンパ節転移と診断した。悪性黒色腫左第III趾爪部病変の切除と左鼠径, 骨盤リンパ節を可及的に切除し, DAC-Tam療法を施行, 引き続き傍大動脈リンパ節にCTガイド下インターフェロンβ局注療法を施行したが, 病巣の拡大を認めた。その後, CTガイド下エタノール局注療法とOK432皮下注射を併用したところ縮小効果がみられた。エタノール注入療法を3回施行後, 患者は退院し, 2008年5月現在, 病状の悪化はみられていない。
  • 澤田 雄宇, 吉木 竜太郎, 川上 千佳, 中村 元信, 戸倉 新樹
    2008 年 23 巻 2 号 p. 207-210
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    55歳男性。臀部慢性膿皮症に対し, 約10年前より数回瘻孔部分切除術を受けていた。2008年3月の瘻孔切除標本において有棘細胞癌を認め, 切除断端に腫瘍細胞が陽性であったため, 紹介受診となった。同年4月, 肛門周囲の有棘細胞癌を認めた部位と, 左臀部の慢性膿皮症部の切除を行い, 同部位に分層植皮術を行った。植皮部が肛門周囲であったため, 一時的な人工肛門増設術を行った。繰り返す慢性膿皮症の治療として, 切開, 部分切除のみではなく, 有棘細胞癌の併発を念頭に置き, 全摘除を考慮することが必要である。
  • 後藤 美奈, 青木 重威, 大圃 詩子, 岡田 知善, 原 弘之, 吉田 憲司, 照井 正
    2008 年 23 巻 2 号 p. 211-214
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    29歳男性。既往にアトピー性皮膚炎がある。20歳から1日約20本の喫煙歴。2年前より下口唇右側に皮疹が出現した。近医にて液体窒素療法を施行していたが, 軽快せず拡大したため当科を受診した。初診時現症: 下口唇右側に20×16mm, 乳頭状に隆起する白色疣状結節を認めた。血液検査上, 血清SCC抗原値が4.4ng/mlと高値を示した。画像検査上, 転移の所見は認めなかった。皮膚生検の結果, 疣状癌と診断した。患者が術後の整容面を気にしたため, 硫酸ペプレオマイシンの選択的持続動注療法を選択した。浅側頭動脈からカテーテルを挿入し顔面動脈の分枝にカテーテルを留置し, 硫酸ペプレオマイシンを持続動注した (5mg/日, 15日) 。治療開始後, 1週間で腫瘍は縮小し始め, 終了後1ヵ月で脱落した。選択的持続動注療法終了後18ヵ月経過しているが現在まで再発はない。
  • 青原 忠彦, 東 耕一郎, 大津 詩子, 森脇 真一, 青金 公裕
    2008 年 23 巻 2 号 p. 215-220
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    65歳, 女性。既往歴として子宮体癌, 小腸消化管間葉系腫瘍があり2003年4月子宮全摘術, 腫瘍摘出術が施行されている。約13年前より腹部に出現した皮疹が徐々に拡大してきたため当科を受診した。左側腹部に径40×27mm大, 表面平滑, 境界明瞭, 周辺部が褐色調を呈する紅褐色局面を認め, 一部に赤色の点状変化がみられた。皮膚生検を施行したところ, HE染色にて表皮内に胞体の明るい異形細胞がみられたため表在拡大型悪性黒色腫が疑われた。しかし, 特殊染色を施行したところ腫瘍細胞は, HMB-45 (-) , S-100 (-) , CK7 (+) , CEA (+) , アルシャンブルー (+) であったため, 本症例を異所性乳房外パジェット病と診断した。全身検索から内臓病変や転移所見は否定的であったため, 病変部より3cm離して拡大切除術を施行した。2008年6月の現在で約2年を経過するが, 腫瘍の再発転移はみられない。
  • 宿輪 哲生, 石川 博士, 新野 大介, 伊東 正博
    2008 年 23 巻 2 号 p. 221-225
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    55歳, 男性。初診の5年前より左頬に結節が出現し, 徐々に増大した。初診時, 左頬に径18mmの常色皮下結節があり, その中央に径8mmの半球状に隆起した暗褐色結節を認めた。組織学的に表皮との連続なく真皮から皮下に小管腔や大小の嚢胞を形成する腫瘍巣, 一部に断頭分泌がみられ, 皮下には多量の粘液が貯溜し, 腫瘍細胞が浮遊する所見を認めた。腫瘍細胞は核の異型性がみられ, PAS, ムチカルミン陽性であった。免疫組織化学で腫瘍細胞はEMA, CK7, GCDFP-15陽性, CK20陰性, またKi-67は6.1%の腫瘍細胞に陽性だった。頭頸部, 胸部, 腹部骨盤腔CTおよび消化管内視鏡検査で著変は認められず, mucinous carcinoma of the skinと診断した。術後4年を経過し, 再発や転移はみられていない。
  • 2008 年 23 巻 2 号 p. 228-239
    発行日: 2008/11/25
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
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