Skin Cancer
Online ISSN : 1884-3549
Print ISSN : 0915-3535
ISSN-L : 0915-3535
エクリン汗器官腫瘍の2例
上出 康二松中 成浩
著者情報
ジャーナル フリー

1990 年 5 巻 2 号 p. 407-410

詳細
抄録
エクリン汗器官腫瘍の2例を報告した。症例1: 98歳, 女性。左頭頂部腫瘤。真皮内に異型性の強い腫瘍細胞が増殖, 多数の腺腔, 管腔様構造を形成。症例2: 87歳, 女性。右前額部腫瘤。軽度異型性を認める腫瘍細胞が真皮内に塊状に増殖, 腺腔様構造を形成。抗ケラチン単クローン抗体による検索から, 症例1は, 真皮内汗管への分化が主体のeccrine ductocarcinomaと診断。症例2は腫瘍細胞がエクリン汗器官の分泌部, 一方向への分化を示すため, 一部に癌化を伴うeccrine spiroepitheliomaと診断した。
著者関連情報
© 日本皮膚悪性腫瘍学会
前の記事 次の記事
feedback
Top