皮膚の科学
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研究
重度腋窩多汗症のA型ボツリヌス毒素局注療法に,マイクロ注射針「パスキン®(3本針)」を使用する有用性の検討
大嶋 雄一郎佐野 ゆかり柳下 武士渡辺 大輔
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2018 年 17 巻 4 号 p. 191-195

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抄録

重度腋窩多汗症の治療にA型ボツリヌス毒素(以下,BTX-A)局注療法がある。BTX-A 局注療法に対して 30G1 本針とパスキン® 34G3 本針を使用し,注射時間および注射時の疼痛の比較,治療満足度について検討した。34G3 本針は注射時間を約半分に短縮することができ,注射時の疼痛も軽減することができた。治療満足度は,患者の約9割が「非常に満足している」,「比較的満足している」と回答し,もう一度治療を受ける時,34G3 本針を使用したいかという質問では「ぜひ使用したい」と回答した患者が約8割を占めた。このことから 34G3 本針の使用は注射時間の短縮,注射時の疼痛緩和が期待でき,治療満足度も非常に高い治療であると考えられる。(皮膚の科学,17: 191-195, 2018)

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© 2018 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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