皮膚の科学
Online ISSN : 1883-9614
Print ISSN : 1347-1813
ISSN-L : 1347-1813
症例
外科的切除にて治癒した表在性・深在性混合型リンパ管腫の1例
磯貝 理恵子川田 暁荒金 兆典手塚 正杉原 和子山田 秀和中野 敦
著者情報
ジャーナル 認証あり

2003 年 2 巻 5 号 p. 466-470

詳細
抄録
4歳,女児。生後10ヵ月頃より,右腋窩部の多数の赤色丘疹が出現し,他院にてリンパ管腫の診断のもとに切除術をうけた。その3年後に同部に再び丘疹が出現したため,当院を受診した。臨床的に蛙の卵様外観を呈していた。表在性リンパ管腫と診断し,摘出術を行った。組織学的所見では,拡張したリンパ管の多数の増生が真皮深層から脂肪組織にまで認められ、表在性・深在性混合型リンパ管腫と診断した。臨床的には表在性リンパ管腫と考えられても,可能な限り一塊として深層まで切除することが望ましいと考えられた。
著者関連情報
© 2003 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
前の記事
feedback
Top