皮膚の科学
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症例
急性腎障害に合併した急性汎発性発疹性膿疱症の1例
山本 篤志後藤 典子神吉 晴久堀川 達弥錦織 千佳子
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ジャーナル 認証あり

2009 年 8 巻 5 号 p. 546-550

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抄録
71歳,女性。左顔面の有棘細胞癌に対して全摘術を施行した。術後,抗生剤としてセフタジジム(モダシン®)およびクリンダマイシン(ダラシン®)を投与したところ,投与後4日目に背部に無症候性の紅斑が出現した。8日目には全身に拡大し,間擦部には小膿疱が集簇してみられた。同時に38℃台の熱発と著明な乏尿を認め,血液検査では白血球とCRP,BUN,クレアチニン値の上昇を認めた。抗生剤をメロペネム(メロペン®)に変更後3日で熱発と乏尿は改善し,約10日で皮疹は検査所見とともに改善した。DLSTはモダシン®とダラシン®とも陽性であり,パッチテストはダラシン®で陽性であったことから,モダシン®およびダラシン®による急性汎発性発疹性膿疱症(acute generalized exanthenmatous pusutulosis:AGEP)および急性腎障害と診断した。
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© 2009 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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