皮膚
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皮脂減少性皮膚炎の増加と環境
須貝 哲郎山本 幸代麻生 五月奥野 冨起子渡辺 加代子山田 政春
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1984 年 26 巻 3 号 p. 517-524

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抄録

皮脂減少性皮膚炎は近時増加傾向にある. 本院外来にて1974年から8年間の統計によると, 1974年は外来患者総数の1.77%であったが, 1978年3.04%, 1981年には3.33%と倍増し, 統計的に1978年から有意に増加していることが見出された. 冬期湿疹の別名があるように秋より冬に多いが, 四季を通じてみられた. 年代別では60才代より急増し, やや男性に多い. 本疾患の増悪因子に石鹸の使いすぎが考えられるので, 日本人の平均的入浴状況を知るため併せてアンケート調査を行った. 風呂好きで石鹸もよく使うことが判明した.
本疾患は皮脂減少に基づく疾患と考えられているが, その文献的考察をし, 誘因となる環境因子, すなわち低湿度, 石鹸 (界面活性剤), 衣服の摩擦などとの関連性を述べた.

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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