皮膚
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遺伝性感覚性ニューロパチーType IIの1例
金 和子高木 圭一太田 純子川津 智是
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1989 年 31 巻 2 号 p. 206-212

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抄録

趾に胼胝を生じ, その一部が難治性無痛性潰瘍となり二次感染を繰り返した8歳男児の遺伝性感覚性ニューロパチー (HSN) の1例を報告した。X線像では足根骨や趾骨に溶解, 硬化, 脱臼などの変化があり, 神経学的には下肢の腱反射が消失し, 手袋靴下型の知覚障害があり, 触覚の障害が最も強く以下痛覚, 冷覚, 温覚の順であった。また末梢神経伝導速度検査で知覚神経伝導速度の遅延・消失があり, 腓腹神経生検では, 有髄線維消失と無髄線維の増加, 及び間質の増生をみた。趾潰瘍は再燃を繰り返し, 骨髄炎を伴発するなど病状は進行性であった。以上より本例はHSNII型と考えられた。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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