皮膚
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強皮症と自己抗体
竹原 和彦
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1995 年 37 巻 5 号 p. 505-509

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抄録

汎発性強皮症における特異抗核抗体の臨床的意義について述べた。本症において検出される主要な抗核抗体は, 抗セントロメア抗体, 抗トポイソメラーゼI抗体 (抗Scl-70抗体), 抗u1-RNP抗体の3つである。抗トポイソメラーゼI抗体は, びまん性皮膚硬化および肺線維症と正の相関を有し, 抗セントロメア抗体は両者と負の相関を持つ。抗u1-RNP抗体陽性例では浮腫性硬化と炎症所見を伴うことが多い。特異抗核抗体の検出は, 重症度の決定, 早期診断, 治療方針の決定に際しても重要である。

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© 日本皮膚科学会大阪地方会
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