強い騒痒を主訴とした汗孔角化症の1例

抄録

汗孔角化症にはいくつかの亜型があることが知られている。今回, 小丘疹の発現から皮疹の完成までに6ヵ月という非常に急速な経過をとり, 同時に自制できないほどの強い痒みを訴える, eruptivepruritic papular porokeratosisに相当する55歳, 男性の症例を経験したので報告した。病変部の表皮細胞の一部にp53の発現を見た。電顕的検索で真皮に無構造物質の沈着を認めた。