埼玉医科大学雑誌
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原著
胸腰椎破裂骨折に対する損傷椎スクリューを追加したshort segment pedicle screw fixation
鳥尾 哲矢吉川 淳神成 文裕鈴木 景子根本 学織田 弘美
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2017 年 43 巻 2 号 p. 155-161

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抄録
 胸腰椎破裂骨折に対するshort segment pedicle screw fixation without fusion(non-segmental SSPSF)はmotion segmentを温存できる点で優れた方法である.一方で椎体圧潰や後弯変形の進行など許容できない悪化例の報告がある.骨折椎にpedicle screwを追加したSSPSF(segmental SSPSF)が整復位の維持に有効であるかを検討する為,implant抜去後までの経過を追跡調査した.non-segmental(group A): segmental(group B)11例:24例を対象とした.平均年齢は48.7歳:46.9歳,平均経過観察期間は36カ月:29.4カ月だった.
 受傷時のanterior vertebral height compression ratio(AVHC)はgroupA 41.7%:groupB 38.4%(P=0.62),local kyphosis angle(KA)は14.55度:14.04度(P=0.88)だった.術直後ではAVHCは15.25%:10.88%(P=0.08),KAは1.18度:1.42度(P=0.91)と両群ともに良好な整復位が得られていた.骨癒合した時点では,AVHCは30.69 %: 13.61 %(P<0.05),KAは16度: 4.46度(P<0.05)と有意差があった.Implant 抜去後では,AVHCの矯正損失は3.5%: 2.27%,KAの損失角は4.5度: 3.46度と僅かであった.胸腰椎破裂骨折の初期整復と後弯矯正はSSPSFで十分に得られる.しかしながら整復位と後弯矯正の維持はnon-segmental SSPSFでは不十分であり,骨折椎にpedicle screwを追加したsegmental SSPSFが有効であった.motion segmentの再獲得のためにはimplant抜去が推奨されると考えられた.
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2017 埼玉医科大学 医学会
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