埼玉医科大学雑誌
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Print ISSN : 0385-5074
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原著
頭頸部がんに対する咽喉頭頸部食道全摘出術・遊離空腸再建術の検討
南 和彦 井上 準久場 潔実大庭 晋松村 聡子小柏 靖直蝦原 康宏中平 光彦菅澤 正横川 秀樹中塚 貴志
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2017 年 44 巻 1 号 p. 9-14

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抄録
頭頸部がんの中でも下咽頭癌,喉頭癌,甲状腺癌,頸部食道癌などの進行例では咽喉頭頸部食道全摘出術(以下,咽喉食摘術)が施行され,切除後の再建には術式の安全性と術後の機能面から遊離空腸移植による頸部食道再建(以下,遊離空腸再建術)が現在では標準術式となっている.咽喉食摘術および遊離空腸再建術の術後早期の合併症についての報告は多いが,退院後に認める晩期合併症についての報告はほとんどない.今回われわれは,2007年4月から2015年8月までの8年5 ヶ月に埼玉医科大学国際医療センター頭頸部腫瘍科・耳鼻咽喉科で咽喉食摘術および遊離空腸再建術を施行した頭頸部がん114 例における術後合併症について,晩期合併症を中心に検討した.症例の内訳は,男性99 例,女性15 例,平均年齢66.3歳(15~90歳),平均観察期間29.2ヶ月(1~102ヶ月),原発巣は下咽頭癌97例,喉頭癌10例,甲状腺癌3例,食道癌2例,中咽頭癌2例であった.早期合併症は27例(23.7%),晩期合併症は18例(15.8%)で生じた.晩期合併症は過去の報告でもあるような吻合部狭窄(7例),気管孔狭窄(6例),腸閉塞(3例)以外にも術後1ヶ月での遊離空腸動脈瘤破裂,術後1年での遊離空腸部分壊死といった極めてまれな症例も経験した.早期および晩期合併症の統計学的に有意な発生危険因子はなかった.晩期合併症は術後長期間経過してから発症し,改善まで時間を要することも多いことからQOLに大きな影響を与えていた.合併症に対して術中操作など可能な予防策に留意し,引き続き長期的な経過観察が必要である.
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2017 埼玉医科大学 医学会
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