在胎24週6日，669gにて出生した女児．動脈管開存症（PDA）に対して日齢5に動脈管クリッピング術を施行し，術後に左完全無気肺を認めた．
気道の評価目的で日齢64に気管支鏡検査を行ったところ，左主気管支の内腔が右に比べ細く，外側からの圧排所見を認めた．また，同日施行した胸部CTにて，左主気管支に近接して動脈管クリップが位置しているのを確認した．以上より，動脈管閉鎖術に用いたクリップが左気管支を圧排していると判断した．左無気肺はAirway pressure release ventilation（APRV）による呼吸管理を行うことで改善を得た．日齢65に抜管し，経鼻的持続陽圧換気（N-CPAP）による呼吸補助を開始した． 日齢77に呼吸補助をhigh flow nasal canula（HFNC）に変更した．抜管後は無気肺の再発を認めず，日齢141に修正44週，体重2466g で，慢性肺疾患に対して在宅酸素療法を導入して退院となった．
