バイオメカニズム学会誌
Print ISSN : 0285-0885
ショートペーパー
人工喉頭の音源利用を目的とした圧電振動体形状の最適化
杉尾 雄一金武 良太大惠 克俊
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 31 巻 4 号 p. 214-217

詳細
抄録
私達は修得が容易であり高音質な人工喉頭の開発を目標としている.その音源として,小型・低消費電力・人体に悪影響を与えない圧電スピーカーに着目した.しかし,従来の圧電スピーカーは低周波数域において十分な音を生成できないという問題点がある.そこで,低周波数域においても十分な音を生成することができる圧電スピーカーを開発することを研究の目的とする. 低周波数の音声を生成するために,圧電スピーカーの共振周波数を低くするという方法が考えられる.そこで,共振周波数の低い振動板を使用した圧電スピーカーの特性評価を行なった.その特性評価方法として,有限要素解析によるコンピュータシミュレーション,また,高速フーリエ変換による音響解析を行なった. コンピュータシミュレーションの結果から,振動板の剛性を調整すれば,その共振周波数を下げることができることが確認できた.そして,その振動板を用いた圧電スピーカから生成された音の音響解析の結果においても,共振周波数の低下を確認することができた.
著者関連情報
© 2007 バイオメカニズム学会
前の記事
feedback
Top